豊岡吹奏楽団

三度の飯より楽器好き!

練習日誌

練習日誌 2007年9月1日(土)

・わーい、高校生3人が入団届け持って、やってキター。みーんな金管だ。総高定演で馬をかぶったペットしずちゃん。高校からホルンを始めたとは思えぬ吹きっぷりのホルンいけなおちゃん。バスクラさくらから「可愛いからって売り飛ばさないで下さい」と申し送りがあったくらい可愛いボーンしおりたん。以上の3連星だ。勢いのいいウォーミングアップの音が聴こえるよー。こんなん久しぶりだよー。ありがたいよー。
・せっかくボーンが増えたけど…。最近、ボーン斎藤さん、練習で見ないねぇ。坂ちゃん、なんか聞いてない? 「え…、なんも聞いてないけどなぁ。たぶん、仕事が忙しいんじゃないの?」byペット坂ちゃん。うーん、仕事の都合で来れないんならまだえんだけどー、カラダ壊したりしとんなれへんだろうねぇ。「あっ!!うーん…、分からんなぁ。今年、暑かったからなぁ」。元気なかぁ。元気だよねぇ。元気ですかぁ。廊下で楽器出しながら、二人でゲッキですかー!!!ゲッキですかー!!!って猪木のモノマネしてた。そしたら、「こんばんわぁー(低音)」。振り向くとそこに齋藤さん。わぁー斎藤さんだぁ。“噂をすれば影”なんて言葉じゃ全然足りないくらいのジャストタイミング。お久しぶりの出席です。そのワケはひょ、ひょっとして…。「いやー、夏休みが終わったから練習来れた」by斎藤さん。あ…、そうだったんですか。私はまた、女子高生のニオイが斎藤さんちまで届いたから来られたのかと思ってしまいました。大変失礼な想像をしてしまいました。すみませんすみません。良きパパの姿がそこにありました。
・金管が“ハーモニー”で聴こえる。こんなに嬉しいことはない…。数年前まで、豊吹は金管ばっかりバンドだったから、我々木管人は「うるせーうるせー」とぼやいていた。しかし、転勤・結婚・出産等々でメンバーが減り、若者の働き口がないからか若い団員も大学卒業してからこっちに戻ってこれず。地域格差のあおりを食ってバンド運営もままなりゃしない。かくて、金管各パート一本時代に突入し現在に至る。でも、今日金管がたくさんいる。すげーありがたみを感じる。てゆーか贅沢感さえわいてくるぞ。お、お母さん、こんなにいっぱいオカズ食べてもいいの? ああ、たーんとお食べ。こんなことはそうそうあったもんじゃないからね…。うううー(涙)。
・『千の風』、『汽車の旅』、やるー。わー、どの曲やっても分厚いぃ。ええ感じー。新鮮んんん。しかーし、『私のお気に入り』みたいなリズムのむずい曲やったら、人数が多い分バラんバラんになっちまう。タテの線そろえなきゃ!!『リフレクション-映像-』みたいな繊細な曲やったら、ボテんボテんに野暮ったくなっちまう。音量バランス整えなきゃ!! パートがそろって音が前に出てくると、課題が目に見えてくる。遠くにちっちゃく見えててどーにかなるわと思ってた問題点が、気がつけばでっかく身近にせまってた。助けてー、氷山よー!!(BGM:“トラブル発生”from『タイタニック』)。アルト佐野副団長も氷山の存在を感じ取られたのか、練習終わった後、「定演に向けて本格的に取り組む時期だ、声かけあって練習に参加しよう」っていうお話をみんなにされた。かっこええっ佐野サン。いざとなると頼りになる佐野さんなのでした。

練習日誌 2007年8月25日(土)

・ヒトツキぶりでーす。ごめんなさーい(汗)。戦務帳のみならず、私自身が練習に出たのもほぼヒトツキぶりでした。久々のブラス!! さぁーぁ、吹くでぇ吹くでぇ。まずはロングトーンやって倍音練習だろ、スケールやった後、エチュードもやっときたいなぁ。ああ、でも合奏の準備もせなあかんしなぁ。時間をテキパキ使わなきゃ。アドレナリン出まくりで脳内練習妄想を繰り広げる。わくわくうきうき、たーのし~いれーんしゅぅ~。あれ…? 練習室の様子がなんかいつもと違う。え!! 今日、豊小のきもだめし大会っ!? あの、「音出すなー」の、「明かりも消してくれー」の夏休み行事っ。うそーっ!!!!!!(大泣き)。お、お願いですから、前もって連絡をください。後生ですから…。
・さて、練習場は使えない。しかし続々と団員は集まる。せっかく集まったのにハイ解散ではちとつらいぞ。しかも今日は総高から2名の見学者が来ている。過密アルバイターのフルートゆうこりんも、ちょっとでも寝たいだろうに時間を割いて来てるぞ。ああ、ペット谷岡さんも港から来られた。土曜しか来れない松田長老もみえる。さらに…あれは!!クラりえりえだ!! 彼女はどこから来たのかな? 京都から来たんだよ!! うおー、練習できんなんてムゴすぎる!!
・このメンバーの意欲を無駄にしない方法はないか? どこか他に練習できるとこは…。ある…。日高文化体育館。脳内麻薬のぬけきってない頭から出る考えとはオトロシイものである。日高町吹さんが只今練習なさっているまっ最中の練習場を間借りさせてもらえないか、という発想がわいてきたのだ。しかしこういう時の豊吹メンバーの決断は早い。「そうだそれだッ」「すぐに行こう!」ということで町吹幹部河本さんに電突するはクラ民子。「もしもし、河本さんですか?実は折り入ってお願いしたいことがありまして…」。交渉事は美人のお姐さんに任せるに限る。でも、断られてもしょうがない図々しいお願いだ。ああどうか神様…。「はい…はい…ありがとうございます」。民ちゃん、お返事どうだった?「OKしてもらえました」。やったー!!ありがたいです、町吹さん。よっしゃ、後刻来そうな人に会場変更メールして。高校生は親御さんにちょっと遅くなるって電話して。さあ行かん、我らは豊吹ザ・吹奏難民、進路日高へようそろー。
・ほどなく難民船団は日高到着。ステージで練習してらっしゃる町吹の皆さん、こんばんは。私たち練習場に恵まれない豊吹です。下手袖をお借りします。ごめんなさいごめんなさい。イナゴのように大挙して押し寄せましたが、作物を食い荒らしたりいたしません。ごめんなさいごめんなさい。大変ご迷惑おかけしております。ごめんなさいごめんなさい。
・遅れてクラりえ蔵・なおちゃん、ペット上坂くん、ユーフォ岩下さんが参加。本日、総勢14名。限られたスペースにぎちぎち詰めて輪になって座る。イス足りないね向こうからパイプイス借りてくるーどこに座ればいいかな適当にパートで固まってりゃ良いよ。場所も時間もない状況なのに、みんなどこか嬉しそうな半笑い。遠足気分with楽器。遠慮がちな個人練を経てから、『千の風』、『汽車の旅』、『シンフォニックファンファーレとマーチ』を合奏。合奏になったらもう遠慮はノリにかき消され、いつも通りの演奏でした。人の情けに助けてもらい、みんながせーので移動して、知恵出し合って会場作り。それも全部“ただ音楽がしたい”が為だけに。愉しかった。短い時間で終わったけれど、ほんわかした気分の残る練習でした。
・あらためて、町吹の皆さん、本当にありがとうございました。

練習日誌 2007年7月25日(水)

・ホルンのりえぃ、来たーーーーーーーー!! 中井さんの「本番はホルン6本構想」の一環です。のりえぃちゃんは、現役音大生。うひょひょ。しかも最高学年、4回生でおじゃるよ。忙しい夏によう来んさった。ありがたやー。よしよし。
・さて、楽譜配って合奏合奏♪ ホルンの親子鷹がなんかヒソヒソ話してる。娘・のりえぃ:「どの曲やるんですか?」、中井パパ:「ママの顔見て読むんだぞ」。ヒソヒソしてたつもりだったのに、「顔見て読むって…」って、向かいに座ってたクラ民ちゃんにツッこまれた。思いっきり聞こえてるって。
・最初はうーん…『いそしぎ』!! →「当たったぁ!!」byホルン父娘。のりえぃは読顔術を会得した。大阪音大って、そんなことまで教えてもらえるんだ。
・『シンフォニックファンファーレとマーチ』、『私のお気に入り』を合わせる。「今、ホルンずれただら?」byアルト佐野さん。いいえ、佐野さん。佐野さんが2拍遅れられました。とってもうれしそうに指摘されたけれど、残念でした。こういうときの佐野さんはモルト・ヴィヴァーチェです。生き生きされてます。
・のりえぃちゃんのお世話になった先生の話をしてたとき、佐野さんが「あの先生は“チョンガー”かえ?」と尋ねた。チョンガー…。この言葉が発せられたとき、普通の顔してたのは私と中井さんだけだった。あとの全員、ことごとく「??理解不能」ってミョーな顔になった。ウソやろ?この言葉、知らんの? のりえぃとクラなお&りえ蔵の20代娘たちが知らないってのは分かる。でも、民ちゃんまで知らんとは思わんかったで。民ちゃんは私の1学年下だが、生まれた年は私といっしょ。だけど、冷静沈着博識豪胆な頼れるお人だから、姐サンとして慕っていた。それだけにちょっとショック…、同世代だと思ってた人まで知らないこんな昭和な言葉を私は知ってるって状況が。みんなまるで、しゃべりを覚えたての幼児のように、無邪気にチョンガーチョンガーと声に出して言ってみている。のりえぃちゃんは「大学でハヤらせます」とけなげに言った。でもそれ、ハヤらないと思います…。平成の世ですから。チクショウ、自分が急にトシとっちまったみたいでヤな感じ。あ、かんじんのその意味は〔ひとり者、独身〕ってことです。
・『タンツィ』タンツィぃぃ。2楽章ラストのクラのドロドロ、美しくなったねー(ドロドロって言うな)。最近、豊吹クラ界は活況に入ったから、みんな生き生き練習してるもんなー。上達度が他パートとは段違いです。ええなぁぁ。でも今日のホルン界も負けちゃいないよ。のりえぃ効果、絶大!!たった一人加わっただけとは思えぬ変わり様よ。音の厚みが増し音色が太くなった。中井さんの軍隊吹きを包み込んで、共に響かせる許容力。まろやか~ん。さすがサラ・ウィリスと一緒にエレベーター乗った音大生。娘の成長に、中井パパ、目じりが下がりっぱなしです。でれでれ。

練習日誌 2007年7月21日(土)

・最近、『タンツィ』のひつこい反復練習ばかりやってるような気がする…。ポップスが吹きたいぃ。ということで、ここは豊岡総合高校の部室です。かねてから手に入れたいと思っていた絶版楽譜、ニューサウンズの『ラ・イスラ・ボニータ』があると聞いてやってきました。コンクルの練習でぴりぴりしてる中、能天気にお邪魔しちまいました。楽譜棚を見て、あ、あんなのもある、こんなのもある、とウハウハ捜して小1時間。お借りしました、8冊も。こんなこと、こんな場で書いちゃっていいのでしょうか。てへてへ。全部絶版になっている楽譜です。なので、お目こぼしもらえんかなぁ。
・今日は、1階を他団体の方々が使われてるので、冷房なしの2階です。あじぃ~、だらだらぁ。汗の擬態語です。怠けてるのではありません。せめて音出しの間だけでも窓開けさせてもらおう。さっ、合奏やるで。ご近所迷惑になるから、窓閉めよっか。「この網戸、防音だしけ大丈夫だわいや」。「そうそう」。…。みんなっ、思考回路がオーバーヒートしてるよ!! 正気に返って!!
・よっしゃ、突撃・初見大会!! 昔のニューサウンズ、あんまり聴いたことないから、佐野さん指揮して。って頼んで、まずは『愛のテーマ』。どっかの航空会社のCMのBGMか?って曲。次に『サン・ホセへの道』。ひたすらあっかるいラテンナンバーで、あまりの軽さに腰砕けするほど。「わし、これあんまり好きじゃねー」by佐野さん。っがーん。
・懐かしの『いそしぎ』ー。こういうねっとり系の曲、豊吹は得意。「あっ!! E♭だ!!」。何が? え?中井さん?ホルンのパート譜がE♭しかないの?昔の楽譜の悲しさよ。あいたた。「ええっと…、ドがシになるしけーに…」。必死の読み替え初見はキビシィね。
・『ビギン・ザ・ビギン』~♪。これ、タイトル言うとき、つい歌っちゃう。フリオ・イグレシアスのマネで(30代以上限定ネタですか、これ?)。「最初、管楽器はなんにもねぇだらぁしけー、途中から」って佐野さんの言葉に、「いや、最初、バリサクかなんかがあるはず」とペット坂ちゃん。さすがニューサウンズ・コンプリートコレクター。その通りでーす、6小節目からありまーす。じゃあそこから。バリサクまえだ、勇んで吹いた。♪てっとと、てっとと、てっとと、てっとと♪。あれー、おかしいなー。3小節吹いたらみんなも入ってくるはずなのに、誰も吹かないー。…って、あんた倍で吹いてるよ!! ♪てん・うん・とんとん、てん・うん・とんとん♪だろーがよ!! あああああ、ごめんなさいぃぃ。♪やっとこ・やっとこ♪、シブくて知的な曲を『オモチャのマーチ』に変曲。
・『燃える想い』は80年代チックな欧州歌謡曲。低音パートは4分音符と全音符の伴奏だけで、メロディなど存在しません。まだ高音と低音の間に厳しい身分制度があった時代の編曲ですなぁ。『私のお気に入り』は宮川彬良編曲。かっこええアレンジです。だだし「出来たら」の話。初見はボロボロさぁ。とほほ。
・本日最大の収穫、『吹奏楽のための協奏的序曲』。3年前、ホルンしろいちゃんがやりたいと言ってて、そのときは手に入らなかった楽譜です。本命の『ラ・イスラ・ボニータ』は、1・2番ペットのパート譜がなくって合奏できず。残念!!スコアもないから、起こせないよー。どーしよー。この楽譜お持ちの団体の楽譜係の方、どーぞ豊吹にご一報ください。お願いしますぅ。

練習日誌 2007年7月4日(水)

・本日のメンバァ~。フルートゆうこりん、クラなお・りえ蔵・アラッキー、アルト佐野・まえだ、ホルン中井、ユーフォ山本。今日も6対2で木管の勝ちぃ。それでは、今日は『タンツィ』のこまけぇとこの練習に専念する。2楽章の練習番号40から。ここから18小節の間、木管は16分音符&トリルの嵐と格闘せねばならぬ。ゆっくりのテンポから合わせる。14小節目の指使い、タンギングも細かく入れるとこだから合いにくい。この小節を何度も繰り返す。次はその小節の1小節前から合わせる。何度も繰り返す。次はその2小節前から合わせる。何度も繰り返す。次はその2小節前から…(以下同様)。だんだん合わせる部分を長くしていって、最終的には18小節のカタマリをよどみなく吹けるようにする。のみならず、全員の縦の線を合わせられるようにする。それも、ごく自然に聴こえるふうに。繰り返す。繰り返す。しつこく。ねちこく。丁寧に。
・金管は、もちろん木管とまったく別の動きをしている。でも、動きは別でも同じ曲、同じ音楽を奏でているんだから、金管もテンポに従ってかっちり吹いてね。でないと、木管がびっちり合ったとしてもバラけて聴こえちゃう。「そうだぞー、たのむでぇ!!」by佐野さん。責任転嫁できると思うと、とたんに元気になる佐野さんです…。
・いつも、ここを苦手そうにしてた佐野さん、ミスがなくなってきた。だんだんできるようになってきましたねぇ。「指があったまってきたしけぇにな」。えっ、そんな理由なんですか。じゃあ、練習のときはおばあちゃんがよく使ってた指先のない手袋してきたらどう?「軍手の先ちょん切って、作ってみらぁっかなぁ」。そんなんしたら糸クズがぼろぼろ出てきて楽器に詰まるやろー!!(a little怒)。
・18小節ものフレーズを何度もやってると、どっかで誰かが落ちる(=吹けなくなること)。「休んでもいいぞ。だけど必ず戻って来い!!」。ビリー隊長も言ってます(fromビリーズブートキャンプ)。キャンプインした経験はないはずだけど、みんな、当たり前のようにまたすぐ次から吹き始める。みんなすごいなぁ。落ちたら最後、もう加わらないって人は一人もいない。失敗しても失敗してもすぐまた立ちあがる。ここをどこだと思っている!!(byビリー)。豊吹練習場のはずだけどなぁ。
・掛け合いの部分の練習もした。ここ、クラ1st対その他の木管ってことになってるから、クラなおちゃん一人奮闘。音量的にたいへんさぁ。「負けませんっ」byなおちゃん。おおっ、見えます、乙女の底力。
・3楽章のこまけぇ練習もやって、最後に2楽章のコーダのアンダンテ部分をやって終了。ラストのクラトレモロが静かに終わった後、佐野さんが感心したように言った。「…イエぇ~イ」。佐野さん、ここのイメージはロシアの深閑とした自然の中でがす。「イエ~イ」はやめておくれでがす。

練習日誌 2007年6月30日(土)

・チューニング終わりー。さぁ、何の曲、合奏しょっかぁ。「『タンツィ』以外ないだねぇかいや」。ええー?佐野さん、『日本おとぎ話ラプソディ』って曲がありますぜ。「おおっそうだった。こないだCDで佼成の演奏聴いたら、イメージと違ってええ曲だって、びっくりしたわえ」by佐野。だろぅ?私が前々から言ってるじゃないですか。ようやく、分かってもらえましたか。CDで模範演奏を聴いて以来、佐野さん、仕事しながら“桃太郎”のメロディなんかが頭に浮かんで離れなくなることがあるらしい。じゃっ、やりましょか。…そして、合奏後。「よっしゃ、これ、定演決定な」by佐野。って、即断即決すぎっ!! 気に入ったら気に入ったで、のめりこむ御方です。
・「あ~、今、民ちゃん間違えたぁ」と、半笑いしながら嬉々として指摘したのは佐野さん。日ごろ自分がたくさん間違えて、周りから(主に私から)たくさん指摘されるもんだから、他人が間違えるとうれしそう。特に、完璧主義の練習の虫・泣く子も黙って拝聴するクラ民子が間違えたんだから、民ちゃんでも間違えることあるんだーってな感じで大喜び。「だってこれ初見だもん…」by民子。そうなの。今日のクラ参加者は民ちゃん&なおちゃんの2名だけ。1st×2人で吹いてもおもろくないので、民ちゃんは2ndを吹いていたのでした。1stとはオクターブ違いの2ndの楽譜を初見でよう吹くよ。しかも『タンツィ』を。うん、民ちゃん確かに間違えた。でも、民ちゃんの初見の2ndの方が、佐野さんのアルトよりも確実に吹けていると思うよ。って言ったら、佐野さんが「やっぱそうかー、くそー」と悔しがる。佐野さん、本能で吹く人だからなぁ。楽譜にとらわれない天然児だから。四拾八の人をつかまえて“児”ってのもなんですが。

練習日誌 2007年6月27日(水)

・こないだの合奏、一番始めに『千の風になって』をやりました。みんなには「音出しとチューニングがてらにこの曲を」って言ったんだけど、私の胸の中ではフリュシャカへのレクイエムのつもりで吹いていたのです。後で話してたら、「実はわしもそのつもりで吹いとった」とホルン中井さんが言った。今、あなたを知る人たちは皆、同じ気持ちでいるようです。フリュシャカ、どうぞ安らかに。
・今日は水曜日。木管参加者が多い曜日。たおやかな“美しい合奏”を目指せそう。この日のメンバーは、フルートゆうこりん、クラ民・なお・りえ蔵・荒木・朝倉、バリサクまえだ、ホルン中井(敬称略)。チューニングが終わりかけた頃、出入り口の扉が開く音がした。誰だろう?薄暗い廊下で楽器を出してる姿を見ると、「い、岩ちゃん!?」。ユーフォ岩下さんか?やったー、久々岩ちゃんとバリでユニゾンできる。でもよくよく見ると違った。アルト佐野さんだった。「全然違うやん!!」byその場の大多数。白いポロシャツとジーパンが岩下さんぽく見えたんだもん。「サワヤカさが違う」「エロさも違う」「“エロ佐野”?」。わははははーと練習室の中で盛り上がってたら、廊下から「聞こえとるでー!!」って佐野さんの叫びが飛んできた。佐野さんに怒られたー。わー。
・ホルン中井さん、B♭以外の音もメーターで拾ってみよう。「ああ、この音が高いんか低いんか知りたかったんだ」と、いくつかの音を確認。自分のチューナー買ったら?「うん?タダならな」by中井。へ?“買ったら?”って言ったんですぜ。それは“もらいたい”ってことですかい? 誰かがお中元でくれるといいですね。♪夏ーの元気なごあいさっつぅ♪ まあお父さん、どなたからかしら、コルグのチューナーよ。
・佐野さん加わってから『タンツィ』。1楽章の冒頭アンダンテ。フルートとアルトのメロディ、フレーズの最後の部分が短くならないように。次の小節までたっぷり粘って歌いこんで。こちらからの指示を、佐野さん、楽譜に書きこむ。「ネバネバ…っと」by佐野。あー夏だしね。納豆やらオクラやら山芋やら、ネバネバの精のつくもんを…。じゃなくて!!“粘る”と“ネバネバ”じゃイメージが違うでしょ!! 嗚呼、美しい合奏が…。
・佐野さん、次の小節の1拍目って何分音符ですか?「ああ、4分音符だ」。じゃあそれ吹いたらブレスできますね。「えー、でもずーっとタイでつながっとるでー」。ん?4分音符をずっとタイでつなげる?そんな非効率な書き方の部分、あったかな? アルトの楽譜をのぞきこんだら、そこに書いてあったのは全音符。佐野さん…?“4分音符”って“4拍のばす音符”って意味ぢゃないですよ。
・練習番号30のいーちにぃさーんしぃ…、8小節前からどうぞ。←よくある指揮者からの指示ですが、プレイヤーさん達から苦情が。「練習番号の前なんか後なんか、先に言ってから数えてくれぇや」by佐野。あ、え? そ、そうだよね、分かりにくいよね。んと、んと、んじゃぁ「30の前!! 8小節!! から!!」。ああっ、みんなの顔に?マークが。よ、余計分かりにくくなっちゃった。ごめんごめん。頭悪くってすっきりした指示が出来なくて。勉強してきます…。ううう。

練習日誌 2007年6月25日(月)

・本来ならここに、17日に終わった全但吹奏楽祭のことを書かなきゃなりません。しかし、先週とても悲しい出来事が起こり、書けなくなりました。パーカスの古坂ゆりちゃんが亡くなりました。24歳という、とてもとても若い年齢で。それを知らされたときには、まったく信じられなくて、何度も何度も聞きかえしました。ウソでしょう?何かの間違いでしょう?
・フリュシャカが豊吹に初めてやって来たのは、彼女が高校2年の6月だった。それから卒業するまで在団し、大学進学・就職後はめっちゃ頼れる助っ人として豊吹を盛り上げた。文字通り「盛り上げ」てくれた。彼女の周りには絶えず笑いがあった。パーカス成ちゃんとめぐと3人でいつもギャハギャハ大笑い。でも、音楽にはひたむきで一所懸命で合奏中は超マジメ。鍵盤楽器を得意としたが、私はフリュシャカのバスドラムが忘れられない。音色が多彩で表情豊かで。メロディアスなベードラなんて、あの子が初めてだった。
・「忘れられん」と言えば、平成14年の空港フェスだ。あれはもう、不滅の伝説となっている。当初ドラムスを叩くことになってた人が、当日未明になってドタキャンした。本番は9時間後だ。他に出れるパーカスはめぐ一人だけだったので、余剰人員などいない。出演取り止めなど絶対にできない。ドラムスなしで演奏か?どうする、豊吹!! この掛け値なしの絶体絶命のピンチを救ってくれたのが、誰あろうフリュシャカゆり、その人なのであった。当時、大学生だったフリュシャカはたまたま帰省していたのだろうか。運良く連絡がついて、その日叩いてくれることになった。当日の朝早くに楽器置き場で簡単に譜読み。管楽器との合わせもできず、そのまま現地へ直行。そのときのリズムセクション、ベース川﨑・チューバ谷下・バリサクまえだは、初見のフリュシャカをサポートしよう、もしドラムスの音がなくなっても我々でカバーしよう、と新たに気合を入れなおした。そして本番。見よ!フリュシャカは、初見とは絶対に思えない完璧な演奏を成し遂げた。それは見事な腕前であった。低音隊の心配は無用のものとなり、それどころか彼女の軽快なリズムのおかげでいつもよりノリのよい演奏ができたのだ。無事に、なんてもんじゃない、バンド全体を引っ張ってもらって演奏の質を上げてもらって本番が終了した。なぁんだ、フリュシャカにとって豊吹の曲なんて初見でさっとできるんだ。心配することもなかったなぁ。なんてお気楽に思ってたら、楽器を片付けながら、彼女ボロボロ泣き出した。えっ!! あんなに堂々と叩いてたのに…。そうは見えても、やはり彼女はものすごいプレッシャーを感じていたのだった。その後は、もらい泣きしたり抱きしめたりありがとありがと言ったりカルガモ米アイス食べたり。ドラマーとしてのたくましさと感じやすい繊細な心をあわせもつ乙女に、豊吹の危機は救われたのだよ。
・おバカなエピソードもいっぱいあったなぁ。いつの行事だったか覚えてないけどー、と話してくれたのはパーカスめぐ。豊小の駐車場にみんなが集まったときに、ユーフォ岩下さんが灰色のパーカーを着て、フードをすっぽりかぶって来られた。それ見て、めぐは「いやーん、岩下さん。“ねずみの鬼太郎”みたい~」と言っちまった。それを聞いてフリュシャカがすかさずツッコミを入れた。そりゃそうだ、入れるだろう。しかし、彼女の口から出た「ツッコミ」はこうだった。「何言っとるん、めぐさんっ。“ねずみのおやじ”だろ!!」。OH,ボケボケコンビ!! 「それを言うなら“ねずみ男”だーっ(怒)」、ペット坂ちゃんがたまらず正しくツッコミました。
・『サザエさんア・ラ・カルト』を定演でやったとき、彼女、ドラムスを担当。「私、ここがむっちゃ好き」と、とあるテーマをものすご気に入ってた。♪ダカダカダンダン・ダダンダダンダン・ダカダカダダンダダン♪って、主に波平さんとかマスオさんとかオジキャラが登場するときに流れる低音なテーマ。…音域もリズムもローギアなメロディだよ。でも、ここ叩くときはめっさハイテンションだったらしい。あ~、そういえばお気に入りの曲はもう身振り手振りがぜんぜん違ったなぁ。シロフォン叩いた後にガッツポーズ入れてたのがビデオにばっちり映ってたのは、あれは何の曲だったっけかねぇ。
・高校3年のときのコンクール、豊吹のステージで一緒に『大仏と鹿』を演奏した。フリューシャカはこの行事の後、受験が終わるまで豊吹を休団。これが高校生活最後の演奏、と思ってステージに臨んでいた。本番終了後、控え室にしてた和室で、みんなで車座になって一言ずつ感想を言った。そこで彼女は、「今日で最後です。ありがとうございました!!」って言って涙を流した。ああ、叩くことがホントに好きなんだな、吹奏楽と離れるのが辛いって本気で思ってるんだ、って感じだった。とてもすがすがしかった。
・ここまでの文章にあるように、戦務帳ネームは「フリューシャカ」だった。ロシヤっぽい名前で、かわいいっしょ。この名前をどう思ってたのか。彼女からはっきりした言葉で聞いたことはないけれど、以前彼女からもらったメールに「ども!!フリューシャカです!!」って書かれてた。どうやら気に入ってくれてたらしい。会えば必ず「ああ~中井さぁーん」と満面の笑みで駆け寄ってきてくれた。「フリュ~シャカぁぁ」と、こちらも自然と笑って答えた。「相変わらずオデコぴかぴかやなぁ」「もぉぉぅ言わないでくださいよっ」。いつも最初につやっつやの額をからかって会話が始まる。もうあのやりとりができないなんて。
・去年の11月、久々に豊吹にひょっこり遊びにやってきたフリュシャカ。1年後輩のクラなおちゃんとの再会にはしゃいでた。その数日後の飲み会に誘うと喜んでて、当日参加してくれただけでなく、2次会のトマオニの閉店時間まで一緒にいた。来年の定演は一緒にステージに立とうで。わぁそうしたいけどいいんですかぁ、私、ブランク長いですよぉ。そんなんあんただったらすぐ取り戻せるわ、出よ出よ。あのとき他愛もなくしゃべったね。楽しかったね嬉しかったよ。でもまさかこんなに早い別れが来るとは思いもよらなかった。フリュシャカのお父さんから、めぐがスティックを頂きました。「ゆりと一緒に定演に出たいから」、めぐがそう言ってます。今年の定演は一緒だよ。
・まだ信じられなくて、連絡したらまた豊吹を助けに帰ってきてくれる気がする。本当にいい子だった。誰に聞いても、いい子だったって言葉が返ってくる。この世の中で生きるには、あの子はあまりにピュアすぎたのかなぁ。それで神様は早くに取り上げてしまわれたのかもしれない。いつも他人を思いやる、家族や仲間を。いつも全力投球、音楽も笑いも。いつも笑顔を忘れない、辛いときでも。フリュシャカはこんな子だった。ああでも、彼女の魅力の万分の一も表せてない。これからずっとずっとくり返しくり返し頭に浮かぶだろう。尽きないフリュシャカの思い出を、長い時間かけて語り合おう。そうして彼女の冥福を祈ろう。

練習日誌 2007年6月13日(水)

・うちのパソコンがとうとう末期的症状です。この戦務帳、最近とどこおっておりましたのは、うちのパソのメール機能がイカレてしまったことが大きな原因です(いえね、それだけのせいじゃないんですけどね)。ホムペ管理人のペット坂ちゃんに原稿が送れない!! フロッピーに落として(CDロムがイカレてしまったのもだいぶ昔の話だなぁ…)、練習のときに渡そう。…あ~吹いた吹いたぁ。おもしろかったぁ、じゃあねぇ。ーって、しまったぁぁ。渡すの忘れてんじゃんダメじゃん。もうグダグダです。ジャンガジャンガジャンガジャンガって感じです。でもでも、こないだ新しいパソをネットにつなげれるようにしました。やったー。ルーターがなんでかちゃんと動いてくれなくて、ユーフォ岩下さんに電話指導してもらいながら、どうにかつなぎました。すぺしゃる・さんくすto岩ちゃん!! 6年働いてくれたパソは作業専用にします。みんな、松下の古いノートパソをばちばち打ってるオバさんを図書館で見かけても、そっと見守っていてください。戦務帳はそこで生まれ、坂ちゃんに送られてから、皆様のお手元に届いております。
・日曜のONEらいふの本番はよい天気のうちに終わった。ということは、私は出れなかったっちゅーことです。ぐすん、運動会(泣)。アルト佐野さんが、『千の風になって』を熱唱したそうな。サプライズ企画!!♪ぅわーたしぃのぉ~おーはーかーのぉ~まぁえでぇぇぇ、ぬわーかーぬわーいーでーくぅだぁさぁいぃぃ♪ 「ええ声、だった」byクラ民子(民子は先日歯の手術を受けて抜糸をすませたばかりだったので観戦&撮影参加)。
・さてさて、次の本番は歴史と伝統の全但吹奏楽祭。今年初のオリジナル曲披露です。ONEらいふ終わったし、やっと専念できるぞー。さぁ楽しいオリジナルの合奏です…って、クラとフルートしか来てないやん!!本日のメンバー=フルート石田さん・ゆうこりん・まなまな、クラ朝倉さん・復活民子・りえ蔵・なおちゃん・しほつん、ホルン中井(民子と同じ手術直後・手負い戦士)、ユーフォ山本。はーい木管セクション練習始めまーす。
・…けっこう、指揮者がちょーしにのって、あれやこれやとちっくりちくり細かいとこをつつく練習ができました。1・3拍目は1st、2・4拍目は2nd、というふうに分業してひとつながりになる連続16分音符のパッセージがある。そこのクレッシェンド・ディミヌエンドが効かない。全員で協力して強弱の幅をつけて。すると、たちまち始まるクラ内会議。後攻の人が私の音量よりちいさぁしてくれんと。えぇ~ここ忙しいしけちいさぁするのムズいー。何言っとるん?後攻のあんたにかかっとるんだで(会話:りえ蔵&しほつん)。ミーティング終わった? そいじゃあやってみようかぁ。おおっ、けっこうできてる。あうんの呼吸も大事だけど、やっぱキチンと話して分かり合うって素敵ねぇ。
・「このグリッサンドは何拍目から降り始めればいいの?」。えっと適当に…と答えてはいけないような空気をもって質問されたのはフルート石田さん。今日、入団届けを持って来られました。今の豊吹にはいない理論派フルーターの参入だぁ。「えぇー、入団届けの用紙がほしいんだけど…」とおっしゃったのはクラ朝倉さん。クラ界の佐藤浩一、豊吹に参入。ナイスミドル2名様ごあんなーい。うーん、シブ味が増すなぁ。

練習日誌 2007年6月2日(土)

・今度の本番は6月10日の日曜日、ONEライフ・作業所音楽会でございます。その日、私は地区の運動会に出なきゃならんので、ステージは欠席。だぁって隣保長なんだもの。雨が降って中止になったら出れるがなぁ。という訳で、当日の指揮はアルト佐野さんが全曲務めまする。「曲順に合わせるでー」、佐野さんの音頭で合奏練習は進みます。『ウィーンはウィーン』やって。『宙船』やって。『宙船』の最後のフェルマータ、みんなが伸ばしてディミヌエンドー…。クラのカデンツ入った。「よぉっしゃ。次の曲っ」。…って佐野さん!! まだ、クラソロ終わってないし!! もぉー!! 定演でやった曲でしょ、これ。ホントに自分の音しか聴いてないんだから。ぷんぷん。
・『汽車の旅』、ホルンいないヴァージョンのカットについて、みんなに説明する。今日はパーカスのめぐ&さ~やが久々参加。佐野さんが「Lを1小節やって、クラのカデンツがポーって終わるしけぇ、そしたらMに飛んでくれぇや」と一通り説明する。めぐとさ~や、分かったかなぁ?と見ると、2人は今日初めて見る楽譜の分担を決めるのに大わらわだ。ねぇねぇ、カットのこと分かった?「え?あ、はいっ。えぇっと、Lをいっしょうけんめいやって…」byさ~や。ぶはーっ。頑張っちゃってちょーだい、Lのいっしょうせつ。
・『汽車の旅』の一節、“遠くへ行きたい”。佐野さん、この曲にいたくご執心で、この部分に入るととたんに熱っぽい指示を飛ばす。「最初のメロディは思いっきり小ぃさぁ吹いてくれぇや」。うんうん、しっとりめな感じで吹くのね。「ピ、ピィィィアノで」。ぴ、ぴぃぃぃあので、ですか!?(伸ばす部分にかすかにビブラートをかけてお読み下さい)。「うん、そんな感じで頼むわ。じゃぁ、せぇのぉ」。佐野さんの指示は、私たちの五感のオクの方に訴えかける力がある。みんな《ピィィィアノ》の小ささを感覚的につかまされて、かすかなひそかなメロディラインが、ばっちりなアンサンブルででき上がっていた。恐るべし、佐野語の力。
・「その後の8小節でだんだん大きぃしていってくれぇや」。はい、poco a poco cresc.ですね。「うん、そのポコポコ」。ポコ・ア・ポーコは、ぽーこぽこ。笑ってしまってアンブシュアが締まりません。さっきとは別の意味で恐るべし佐野語の力。
・『千の風…』やってから、『キューティハニー』。「あんなぁ~ぁ、ここんところ♪じゃっじゃーっ、ぽ♪って切ってくれぇや」。どこのことを言ってらっしゃるのかは、おのおのが見当をつけるべし。これ、佐野合奏に臨む基本的心得。「そしたら♪ヘァニー・フラァッシっ♪ってなるしけぇに」。この言葉に至って一同、初めて納得。あ、この部分ね。全員の首がタテに大きく振れた。その動作、妙にタテの線があってて、くすくす。
・この後、吹奏楽祭の曲合わせてたら、お客様登場。なんと、豊吹に17年前までいらっしゃった方が遊びに来られました。フルートの石田さんとおっしゃる方です。「また、楽器を吹こうかと思って来ました」by石田さん。今年はすごーい。クラの朝倉さんも帰ってこられるし。木管のベテランパワー炸裂のよかーん。わーいわーい。